米国運輸保安局(The U.S. Transportation Security Administration、略称TSA)が実施している空港での保安検査に関して、全米上位25の混雑空港で保安検査の待ち時間が長いのは、検査待ちの列の長さや職員の不足が原因であると、最近数多く報道されています。この25の空港にはデルタ航空のすべてのハブ空港と重要空港が含まれます。
今年の初め、TSAの長官がデルタ航空の経営陣に対し、カスタマーエクスペリエンスの重要な部分を占める保安検査を改善するために、共同で対策を協議することを提案しました。デルタ航空のコーポレートセーフティ、セキュリティおよびコンプライアンス部門と旅客サービス部門は、対策チームをつくり、TSAとともに全国規模および各空港レベルの両方の対策作りを開始しました。
この夏、デルタ航空では、お客様と従業員の安全を最優先に考えつつ、保安検査の待ち時間を減らすために、下記の4つの施策を実施する予定です。
1. TSAの検査官が混雑時に検査レーンを追加し、処理量を増やすことに専念できるよう、配列や籠を整理するなどの検査以外の仕事をする職員を、デルタ航空の従業員もしくは外注先から提供する。
2. 列の流れをスムーズにし、人が動きやすくするためには、どのように保安検査場を設計し直すべきかを提案するため、産業工学や他の分野の専門家の意見を聞く。
3. アトランタ空港の南保安検査場の処理能力を増やすため、2本の検査レーンを新設する。5月末のメモリアル・デー(戦没者記念日)の祝日までに完了予定。
4. 生体認証システムを提供するCLEARと提携し、今年中にハブ空港において、書類審査を早め優先的に列に並ぶことができる生体認証サービスを提供する。スカイマイルの上級会員、ダイヤモンド・メダリオンのお客様には無償で、その他の会員には優待料金を設定する。
2016年5月19日 *当記事は米国時間5月11日に英語版NewsHubに掲載された記事の日本語抄訳です。